今月のアーカイブ Archive of the Month
福井県文書館では、月替わりで収蔵資料や館の活動を紹介する展示を行っています。
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『明新』聖戦完遂決意号 『明新』昭和21年秋季号
(左)『明新』聖戦完遂決意号1943年(昭和18)、
(右)『明新』昭和21年秋季号1946年(昭和21)
 坪田仁兵衛家文書(当館蔵)C0005-1393、1394 

平成27年10月23日(金)~12月23日(水)
文書館閲覧室

*終了しました。

戦中の子どもたちは、戦時色が濃いものに囲まれ、限られた“希望”しかもてませんでした。
一方、戦後の子どもたちは、文化的なものに囲まれ、多様な“希望”をもつことが可能になりました。

今回の展示では、戦中、戦後に少年たちがつづった日記や文集、
身の周りの教科書や遊び道具・写真などを通して、それぞれの時代の少年たちが
将来にどのような“希望”をもっていたかを考えます。



●○ 展示ケース1 -戦中の”希望”- ○●
戦中の教科書
『初等科国語』 1942年『テホン』  1941年『ヨイコドモ』 1941年
(左)『初等科国語』 1942年(昭和17)、(中央) 『テホン』  1941年(昭和16)
(右) 『ヨイコドモ』 1941年(昭和16)
 坪田仁兵衛家文書(当館寄託)C0005-01458、02010、01879

戦時下の国民学校で使われていた国定教科書(文部省が著作した教科書)です。
「皇国」を守る心構えや、戦争に備える力を養うための教材でした。全教科にわたって、
軍国主義的な内容が盛り込まれています。


戦中の遊び道具、雑誌
「テキヂンセンリャウ双六」 1938年『コドモヱバナシ』 1943年
(左)「テキヂンセンリャウ双六」 1938年(昭和13) 坪田仁兵衛家文書(当館寄託)C0005-02084
(右) 『コドモヱバナシ』 1943年(昭和18) 福井県立歴史博物館蔵

戦時体制の下、学校で軍国主義教育が行われている中、
双六などの遊び道具や雑誌も、軍国少年少女を育てる「教材」として作られました。


戦中の少年の日記、中学校の文集
 「小学生日記」 1941年 『明新』聖戦完遂決意号 1ページ目
 「小学生日記」 1941年(昭和16)
坪田仁兵衛家文書(当館寄託) C0005-02343



国民学校5年生の少年が書いた日記です。先生が出征する際に見送りや慰問をしたこと、神社参拝や皇室関係の行事に真剣に取り組んだようすなどが書かれています。戦時体制の中で、自分ができることを精一杯行っていたことが読みとれます。
  『明新』聖戦完遂決意号
1943年(昭和18)
坪田仁兵衛家文書(当館寄託) C0005-02343


戦中の福井中学校(現・藤島高校)の文集です。冒頭には、「米英撃滅」などの誓いの言葉があります。戦争関連の作品がほとんどで、愛国心の在り方や、戦争に勝つために勉学に励み、身を挺していく決意などが述べられています。 


●○ 展示ケース2 -戦後の”希望”- ○●
戦後の教科書
『初等科国語』復刻版 『小学新習字』1951年『あたらしい憲法のはなし』1948年 
(左)『初等科国語』復刻版             個人蔵
 (中央)『小学新習字』1951年(昭和26) 福井県立歴史博物館蔵
(右)『あたらしい憲法のはなし』1948年(昭和23)  個人蔵

敗戦直後、戦中の教科書の軍国主義的な部分を削除した「墨塗り教科書」が使われました。
『あたらしい憲法のはなし』は、国際平和主義などについて解説しています。
昭和24年に、それまでの国定教科書から検定教科書に変わりました


戦後の遊び道具、雑誌
「宇宙探検早回りすごろく」『少年』
「宇宙探検早回りすごろく」 1957年(昭和32)坪田仁兵衛家文書(当館寄託)C0005-02093
 『少年』 1948年(昭和23)福井県立歴史博物館蔵

双六の題材は、戦時色が濃いものから、娯楽性があるものに変わりました。
 雑誌には、野球や宇宙に関するものなど、幅広い題材が使われています。


戦後の少年の日記、中学校の文集
「Diary note」 1951年 『希望』創刊号
「Diary note」 1951年(昭和26)~1954年 野尻喜平治家文書(当館蔵)I0076-01173

中学生の少年が1年生から3年生まで書いた日記です。勉強や農業の手伝いを熱心にしているようすや、映画や本、ラジオなど、多様な文化に触れていることがわかります。3年次の新年の頁には、「高校に入学したいから
勉強をがんばりたい」という抱負がつづられています。
『希望』創刊号、坪田仁兵衛家文書(当館寄託)C0005-02250


福井中学校の文集『明新』は戦争一色の内容から幅広い題材に変わりました。『希望』は、戦後に県下の中等学校の生徒の手で、学校の垣根を越えて作られた文集です。貧しい状況の中、自らが平和日本・文化日本建設に尽力していく決意や、自由や学びの意義などが記されています


その他、写真パネルや戦中戦後で配布された資料、複製シートなども展示しています
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ポスターpdf:593KB

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