今月のアーカイブ Archive of the Month
福井県文書館では、月替わりで収蔵資料や館の活動を紹介する展示を行っています。
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閲覧室にお立ち寄りください


福井県文書館月替展示 時代をうつす10人の手紙 
手紙にそえられた押し花
1996年(平成8)「夢如花会(手紙)」高田富文書(当館蔵) A0502-00167

平成28年6月24日(金)~8月24日(水)
文書館閲覧室

直筆の手紙はその筆跡によって、書き手の人となりを伝えています。
また、昔の手紙は、史書をひもとくよりも端的に歴史を語っているものもあります。
ここでは、戦国時代から現代にかけての家族、恋人、友に宛てた直筆の手紙や清書帳などを紹介します。

●○ 家族へ 恋人へ 友人へ ○●
一向一揆陣中からの書状
一向一揆 陣中からの手紙
1574年(天正2)「専修寺賢会書状」 勝授寺文書 C0028-00008

越前一向一揆の指導者層の一人であった専修(せんじゅ)寺の賢会(けんえ)から、
弟の諸江(もろえ)殿に宛てた書状です。織田信長の越前一向一揆攻めに備えて、
木ノ芽峠の鉢伏山を守備していた1574年(天正2)10月12日のもので、
陣中のようすが生々しく書かれています。劣勢の鉢伏山陣衆が次々に「懸け落ち」(逃亡)したことに対して、
逃亡は我らの首を切るに等しい行為で、彼らはまさに「法敵」(仏法の敵)であると激しく非難しています。
 また、自分は信長にまさる覚悟を持って戦いに臨むと宣言しています。


江戸の恋文(男性版&女性版)
 恋文 男性から女性へ
年未詳「恋文」 福井県立図書館(森家旧蔵)文書A0142-01069
恋文 女性から男性へ
年未詳「疎遠ニ付うらみの書状」 飯田広助家文書
(当館寄託)G0024-05528

(右)早見からおきくへ送った恋文です。「あいたさこらへ」「なつかし(慕わしい)」「なみだをおしとめ」など、
感情に訴える表現を多用しながら相手を愛しく思う気持ちを伝えています。
(左)ぬいから、なを太郎へ送った恋文です。相手の心変わりを恨み、
仲立ちの人や自分の面目を失うことを訴えています。また、釈明の返事を求めており、
相手への未練が読みとれます。


松平慶永(春嶽)から弟への書状
松平春嶽から弟へあてた手紙
1845年(弘化2)「愚存(松平慶永書状写)」 吉野屋文書(当館蔵)B0030-00458
*デジタルアーカイブ 「松平慶永書状(写)」 の画像はこちら

福井藩主 松平慶永(春嶽、当時18歳)から弟の鎰(かつ)丸(まる)(後の徳川慶臧(よしつぐ)、当時10歳)に
送ったとされる書状です。幼くして養子に出て尾張藩主になる鎰丸に、「物事は始めを慎むこと」
「養父母を実家の父母と同様に大切にすること」「家臣から気に入らないことを言われても咎め立てしないこと」
「領民には慈しみの心をもって接すること」など、藩主としての心得を説いています。
弟が置かれた状況をわかった上で、きめ細かい心配りをしています。
 中根雪江の『奉答紀事』では、この手紙の写しは尾張国中へ流布していたと回想しています。
これは松岡で両替商を営んでいた吉野屋に残されていたものです。


国語の授業で手紙の練習
 国語綴方清書帳
年未詳「国語綴方清書帳(ノート、福井市内尋常小学校用)」
坪田仁兵衛家文書(当館寄託)C0005-02299
作文
年未詳「作文」 松田三左衛門家文書(当館蔵)A0169-02548

明治期、国語の綴方(つづりかた)(作文)の授業で、
手紙やはがきなどの書簡文を書く表現活動が重要視されていました。
児童は毛筆で練習し、教師の添削を受けて清書していました。
内容は、ささやかな日常から戦争に関するものまで、多岐にわたります。

藤野厳九郎から長男への書簡
藤野厳九郎から長男へあてた手紙

1935年(昭和10)「帰省を前にした長男への書簡」藤野厳九郎家文書(当館寄託) C0125-00080

藤野厳九郎が、東北帝国大学医学部の学生だった長男の恒弥(つねや)に、
夏休みに帰省する際の留意点を伝えた書簡です。
周囲への気配りや家族に対する思いやりを大切にするこまやかな心情をうかがうことができます。
⇒文書の
現代語訳はこちら pdf:81.5KB
⇒ パネル展示 …「藤野厳九郎」 pdf:306KB


藤野恒弥から母への手紙
藤野恒弥から母へあてた手紙
1928年(昭和3)「休暇日記」藤野厳九郎家文書(当館寄託) C0125-00084

藤野厳九郎の長男恒弥は、小学4年生の夏休みに家族と離れて敦賀の保養所で過ごしました。
その時に母親に送った手紙を綴じて「休暇日記」としています。
初めて見た魚を母親に見せたかったという文から、家族を恋しく思う気持ちが感じられます。


軍事郵便(手紙・絵葉書・写真)
軍事郵便(手紙) 軍事郵便(絵葉書・写真)
1941年(昭和16)林又左衛門家文書 A0055(整理中)

日中戦争時、戦地から家族に送ったものです。
自分が出征していることで家族に負担をかけていることをつらく思う胸の内や、
自分にかわって朗らかな楽しい家庭を保ってほしいという想いが繰り返し記されており、
家族の一員としての責任感が伝わってきます。


だるまや少女歌劇部員の手紙
だるまや少女歌劇部員の手紙 夢如花会(手紙) だるまや少女歌劇部員の手紙 大久保ひな子さんより
だるまや少女歌劇部 ブロマイド 集合写真 少女歌劇タイムス
右上 1996年(平成8)「夢如花会(手紙)」高田富文書(当館蔵) A0502-00167
右下 (年未詳) だるまや少女歌劇ブロマイド・集合写真 高田富文書(当館蔵)A0502-00130、00131
左下 1934~1936年(昭和9~11) 『少女歌劇タイムス』 高田富文書(当館蔵) A0502-00033、00034、00040、00047、00048


だるまや少女歌劇の部員が、解散の60年後に送った手紙です。
高田さんの手紙では、少女歌劇の思い出会である「夢如花(むいか)会」を開き、
旧交を温めたいと伝えています。また、部員と長い間音信不通だった大久保さんの手紙(左上)には、
高田さんから送られた自分のブロマイドを見て当時のようすを鮮明に思い出した感慨が綴られています

⇒ パネル展示 …「だるまや少女歌劇」 pdf:403KB
*関連 ⇒ つなごう。ふくいの記憶-だるま屋少女歌劇の思い出


●○ 展示室内 ○●
一筆啓上賞公募ポスター
および優秀作品

 一筆啓上賞 公募ポスターと優秀作品
一筆啓上書簡碑

一筆啓上書簡碑

一筆啓上 日本一短い手紙の館 提供
*関連 ⇒ 一筆啓上 日本一短い手紙の館のWEBはこちら



ガイドペーパーpdf:2.75MB

 
ポスターjpg:2.79MB 

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